被告職員1名,被告代理人2名
1 書面の提出
原告から5月11日付準備書面(4)を提出しました。GMイネの細胞内部で生産されたディフェンシンがイネの外部に流出する恐れがあることについて主張する内容です。また,甲70号証を提出しました。
これに対し,被告からは5月18日付準備書面(3)と25日付準備書面(4)(5)(6)(7)及び証拠(乙25・26)が提出されました。被告所長の黒田氏が行った実験を引用してディフェンシンが体外に流出しないことなどを主張しております。
なお,上記被告の準備書面(4)(5)については,裁判長の判断により,陳述しない扱いになっています。
2 ディフェンシン産出・流出実験について
現在GMイネからディフェンシン耐性菌の発生,とりわけディフェンシンの産出・体外への流出があるかどうかが重要な争点となっています。
この点,被告は被告所長の黒田氏が行った実験結果を提出し(乙25号証は再度行った実験です),これによるとディフェンシンの流出はない,と結論づけています。
しかし,原告は,上記黒田氏実験には数多くの問題があり,被告が引用している文献の中でもディフェンシンの流出を認めた記載があり,当然流出の恐れはあるものと主張しています。
裁判長は,これに対し,「双方立ち会って協力して実験ができないか」という提案をしました。そして,その前提として,原告は実験の問題点について指摘をまとめるとともに,納得できる形での実験がどのようなものであるか提示して欲しいと述べました。
原告は,これは直接的で望ましいことから,これに賛成し,次回までに,共同実験の正しいあり方について提示することとしました。
被告も,筑波の本部に問い合わせないと分からないとしつつも,共同の実験方法について検討するとしました。
最後に,原告の一人から,黒田氏実験の不当性について指摘する鋭い発言がありました。
すなわち,黒田氏実験(追加で行ったもの)の中には,「水田水」を用いて実験したといいながら,実際は河川から採取した水を用いており,前提を全く欠いた不当な実験であること,どこの河川から採取した水であるかはもとより,実験の場所も日時も記載されていないことを指摘するものです。
これに対し,被告は追加で報告書を出すことを検討すると明言しました。
3 次回までの準備
原告は,6月15日までに,抗生物質に対するものと本件における耐性菌が別のものであるという被告の主張に対する反論の準備書面を提出することとなりました。また,被告が原告に対し釈明を求めた事項(準備書面(6)(7))について,回答を検討することとなりました。
さらに,6月末ころまでに,黒田氏実験の問題点をまとめるとともに,上記の共同実験について正しい方法について提示することになります。
被告は,6月30日までに,本日原告が提出した準備書面(4)に対する反論の準備書面を提出することとなりました。また,上記の共同実験方法についても,被告から何らかの提案がなされるものと思われます。
7月13日 午後4時から,新潟地裁高田支部にて